【サマリー版】第5弾 やろうと思えばできる

株式会社アルテ 時田和幸 社長

デザインだけではなく、街おこし、工芸品の販売、キャリア教育とあらゆる分野を万能にこなす時田社長。多方面で活躍するための秘訣をこの対談を通して解明する。

秋田の未来をみんなで創る

石井 起業家育成の事業を始めようと思ったのはなぜですか?

時田 起業家事業は自分が経験していることをリアルで伝えることが出来る事業だからです。加えて自分が36歳の時に起業して1番痛感した事が、「やろうと思ったらできるじゃん」ということです。その経験を未来の起業家に伝えたいと思っています。もし秋田の人たちが「何かを始めたい!」と思った時に、一歩を踏み出すことが容易な社会になれば、秋田はより面白い社会になると確信しています。

石井 僕も秋田はさらに面白くなると思います。だからこそ1歩を踏み出したい人を全力でサポートしないといけないですよね。

 

オンリーワン思考

石井 起業する時の最初のハードルは、最初のお客様を捕まえる事とよく言われていますが、その障壁を無くすために、起業してからお客様を捕まえるのではなく、あらかじめお客様が会社に付いている状態で起業するパターンをよく聞きます。これはこれから起業しようとしている人がとりやすい戦略だと思いますが、時田社長はどのような戦略をたてましたか?

時田 自分は当時やみくもに起業準備をはじめたのですが、どのようにしてお客様を捕まえるかということはかなり悩みました。しかし周りとは違うユニークなアイデアを出すことを意識していましたね。当然差別化ということを意図していかなければならない。基本的に、他と同じような商品を作ってしまった場合、似た商品と比べられてしまいますよね。だから”同じ”でいいことはなく、絶対に周りと異なる方がいいと自分は思います。

3本の柱

石井 周りとの差別化の他に、時田社長が起業準備をなさっていた時や現在会社を経営する上で意識なさっていることはありますか?

時田 アベノミクスではないですが、3本の柱をもたなければならないと思います。1つの事業に頼り、うまくいけばいいのですが、その事業が万が一倒れた時に、何もなくなるという状況は非常に危険。最低3つの事業を大中小はあれども経営していくということを意識しています。今は、メイドイン秋田の工芸品のデザインを主力の事業にしています。

 

商品のうらにある物語を伝えたい

石井 メイドイン秋田の工芸品の魅力をどのように伝えていきたいですか?

時田 工芸品は飾るものではなく使うものです。わが社に万円のお椀があります。万円です。中国製になると約100円でお椀が買えるので、普通「高いな」で終わってしまいますよね。つまり、消費者はこの5万円のお椀を買うのかという話になります。しかしそのお椀をつくった職人さんは、自分で植樹をして、大切に木を育て、その木から漆を採取するとおっしゃっていました。僕が素晴らしいと思った事は、これらの工程を成し遂げるには20年もかかるのです。その20年で彼はわが子を育てるように真摯に漆と向き合っています。そのような長い時間軸の中でつくっている器が万円というお椀の裏にある物語を感じてもらいたい

石井 作り手の思いを伝えるということによって作り手と消費者の心理的距離が近まりますね。

時田 その通りです。

石井 今日は貴重なお話しありがとうございました。

 

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